予防治療
予防治療
大きく分けて、小児の予防と成人の予防に分かれます。
もう少し細分化したところを下記に記します。
おもなターゲットは細菌(バイオフィルム)です。
それぞれの疾患の進行の要因は多岐にわたります。
時間的な要因、患者さん自身(免疫や喫煙、感受性)の要因、糖の摂取回数の要因、細菌性の要因。
ここでは細菌に関しての予防も少し述べておきます。
- 低年齢児の予防
当院では乳歯の萌出に合わせ、早い時期だと6ヶ月頃もしくはそれ以前から口腔内の検診を行います。歯の萌出以前にも上皮真珠(乳児の歯茎に出来る小真珠様腫瘤)、鵞口瘡(口腔カンジタの一種)、色素沈着の有無などのチェックも行っています。
- 小児の予防
虫歯になりにくい環境作りのお手伝いをします。
ブラッシング指導(歯ブラシの大きさや毛の硬さなど)、フッ素塗布、フッ素洗口、シーラント(歯の溝をフッ素含有の材料で埋めてあげる)
小児期の口腔内の環境次第で成人になってからの口腔内環境はだいぶ変わります。
もちろん、成人になってからの予防治療も大事です。
- 中高生の予防
多感な時期でもあり、親御さんの管理から少し離れてしまう時期でもあります。仕上げ磨きから独立し、自身でのブラッシング、部活や勉強、友人との付き合いなど大人になる前段階です。
この時期は歯科医院からも足が遠のく時期です。
思い返してみると自分自身もこの時期は歯科医院へ通った回数は数えるほどだったかもしれません。
生涯にわたってお口を健康に維持したいという関心はこの時期は薄い時期でもあります。長期休み(春、夏、冬休み)を利用してなるべく定期健診にいらしてください。
頻回にわたる飲食を減らしましょう、キャンディーやグミなどの嗜好品の摂取の仕方を気をつけましょう。清涼飲料水の摂取頻度を控えるようお子さんとお話してください。
- 成人の予防
成人の口腔内は種々の菌が存在します。口腔内の常在菌が平穏を保っている場合は問題がありませんが、上に記した菌の数が正常菌叢より上回ったり、体調不良などで免疫力が落ちた時に逆転してしまうことがあります。
その場合は、口腔内環境が悪化してしまうことが多いです。
成人の場合、妊娠期の治療にも影響するので早めの予防が重要です。
出来る限り菌に感染しない、進行しないように予防することがとても大切です。定期的にチェックをして、3-6カ月に1度は来院してください。
- 高齢者の予防
義歯(部分義歯、総義歯)を使用している患者さんも、義歯に付着する菌、粘膜に付着する菌などで、誤嚥性の肺炎を引き起こすこともあります。
定期健診ごとに義歯の清掃、汚れの付着状況も確認していきます。
加齢による歯茎の退縮(歯が下がる、歯が長くなったように感じる。)で歯根が露出してくることが往々にしてあります。研磨剤が入った歯磨剤を長年使用すると歯根が削れてしまうことがあります。歯根は歯冠(歯の頭の部分)に比べ虫歯にもなりやすいですので定期健診でのチェックをお薦めします。
トピックス:口腔内の菌
口腔内には数百種類の細菌が存在し、その細菌の密度は体内において最も高いと言われています。
さらにプラーク(歯垢)1mgの中には1億個以上もの細菌が存在するといわれています。
今井デンタルクリニック おとなとこどもの歯科